omko!

今、どうしてますか?結婚・・しましたか?もう、いいですか?

「二十四歳までは、結婚しないで!私より先に、結婚しないで!!」

それが、別れの言葉でしたね。どうして 二十四歳なのか、僕には分からないけれど
君には、確固とした理由があるのでしょうね。

今、どうしてますか?倖せですか・・?もう、いいですか?僕も、青い鳥を求めても。

y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y
tomko!

どうしたの?
あの日以来、君からの連絡が途絶えてしまった。メールを送っても、戻ってくる。
インターネットは、もう止めちゃったの?携帯でのメールも、ダメだし。

やっぱり、叱られたんだね。遅くなったのが、いけなかったんだネ。
こんなことなら、住所を聞いておくべきだった。
電話番号を、聞いておくべきだった。

hakujo_kou って、正式名はなんて言うの?
女子高だということは 知ってるけど、白女高なの?
これだけじゃ、分かんないょ。

検索をやってみたけど、それらしき女子高がないんだ。
それとも、君が言った、薄情高と言うニックネームなのかい?
冗談だと思ってたけど、ホントにそう呼ばれている女子高なの?

・・・・・高校が分かったとしても、取次いではくれないだろうなぁ・・。
手紙を出しても、君の元に届くかどうかも、分からないし・・。
それより何より、どこの女子高なの?
あぁ、気が狂いそうだ!

僕は、待ってるょ。メルアドは、そのままだからね。いつか君から届くであろう
メールを、たゞ ひたすら 待つことにするょ。
y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y
tomko!

Viva!tomko

何年ぶりだろう・・
一年なんだね、まだ・・。もう十年も経ってる気がしてた。
=五月の連休に、あなたの元に行きます。
 まだ、わたしのこと、覚えてくれてますか?
 いっぱい書きたいけど、涙でキーボードがぼやけています。
 空港まで、迎えに来てくれますか?
 このメール、届くのでしょうか?不安です。
 それより何より、私のことを 許してくれますか?
 だめなら、このまま削除してください。
 OKなら、お返事ください。できれば、三日以内に・・。

だめなことなんか、あるものか!
すぐにメールを返すょ。

y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y
tomko!

到着ロビーで待ってた時の僕の気持ち、どう言ったらいいのだろう?
期待と不安の入り混じった、複雑な思いでした。何度もメールを読み返して
時間の確認をしました。
居ても立ってもおられず、二時間も前に着きました。

会社に無理を言って、車を借りてきました。社名入りのトラックだけど、君は
嫌がらないょね。
僕がいつも乗ってる車なんだょ。サンバイザーの裏にね、君の写真を挟んで
いる、車なんだょ。

君が搭乗している飛行機が着いた。十分遅れの 到着だ。
どっと 人が出て来ました。
背の低い君は、人込みに隠れてしまうんじゃないだろうか?
僕は、すぐに見つけられるだろうか?

「あっ!」
思わず、声を上げてしまった。いの一番に、君が飛び出してきた。
僕を見つけた君は、大きく手を振っている。僕も、負けじと 大きく手を振った。






今夜、泊めてくれる?明日、大阪に行くの。お友だちと、関西旅行の
約束してるの。その前に、どうしても あなたに逢いたくて・・」

それが、君の第一声だった。
?・・奇異な感じを受けたけど、あの時の、快活な君とは まるで違って
たけど、疲れてるせいなんだ・・ と、解釈した。

音信不通の理由を聞きたかったけど、何だか 思い詰めているようで、
怖くて聞けなかった。お互い無口で、少し気まずい雰囲気だった。

僕のアパートに着いた時には、夜になっていた。時計の針が、七時を
回っていた。灯りを点けようとする僕に、君は・・

まさか・・だった。突然のことに、僕はドギマギとした。
僅か一年足らずなのに、君は大きく変わっていた。
あの時の君は、少女だった・・
今日の君は、大人の女性だった・・
喜ぶべきなのか、哀しいことなのか・・

「ごめんね・・ビックリしたでしょ。あなたを 確かめたくて・・」
「う、うん・・ちょっとね・・」

僕にとっては、ファーストキスだったんだ。男のくせに と思うかも知れ
ないけど、もう少しロマンチックな中で したかった・・。

y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y
「あぁ、お腹空いちゃったぁ!なんか、食べに行こうかぁ。」
まったく 君は・・・。

テーブルの上に置かれた、お寿司・菓子パン・カップうどん・・etc・・
よくもまあ これだけ買い込んだもんだょ。ファミレスもチェーン寿司店も、
人々々で 諦めて帰ってきた二人・・。
でも僕としては、その方が嬉しいんだけどね。君もそうだろう?tomko!

「そんなに 見ないでょぉ!」
驚くべき食欲だぁ!
呆気に取られる僕に、君は はにかみながら言った。
でも、美味しそうに食べる tomko。

「嫌いになった?」
上目遣いで、僕に聞いてきた。
「とんでもない!」
即座に答えた、僕。

y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y
二人並んで、CD鑑賞。
僕の好きな マドンナを、君と二人で聞いた。

「こんなのも、あるんだょ。」
得意げに パソコンを立ち上げて、PVの鑑賞。
「えっちぃぃ!」
君の声が、僕の耳元に悩ましい。

「そうだ!お土産があるのょ。ごめんね、忘れてたぁ。」
大きなバッグの中から取り出されたのは、こけしだった。
それも、二体・・も。
君の説明によると、白石市特産の物で、頭部をロクロで
二重、三重の輪が描かれているとのこと。ベレー帽をかぶった
ように見えた。
もう一つは、“鳴子系伝統こけしょ”って言ったね。胴が太くて、
首を回すとキイキイ音がした。

「私みたいでしょ!」
笑いながら言う君だったけど、目が笑っていない。
「そうだね、そう言えば・・」
「こらっ!そんなに太ってないゾ、私。」
そう言いながら立ち上がって、グッと腰を手で押さえた。
胸を張って、
「あの時より、胸だって膨らんだんだからね。ふふ・・
確かめてみる・・?」と、僕の目の前に・・・・・。

やっぱり おかしいょ。僕の知ってるtomko じゃない!

y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y






ギマギしてる僕に
「ごめんね・・・ごめんね・・・。」って、突然 大粒の涙が・・。

僕の肩に顔を乗っけて、大泣きし始めた。どうしていいのか分からない
僕だったけど、たゞ黙って トントンと背中を叩いた。

暫く泣いてた君だけど、
「思いっきり泣いたら、すっきりしたぁ。びっくりしたでしょ、ごめんね。
最近、訳もなく泣く事が多くなっちゃって・・。情緒不安定なの・・。」
って、笑いながら、涙を拭いた。

それからの君ときたら、もう はしゃぎっ放しだったね。マドンナのPVを
見ては、僕の背中を バンバン 叩いた。

「もう、エッチなんだからぁ!こんなの見せて、どうするつもりぃ?」
「いや、そんなつもりじゃ・・。歌が好きなんだょ。べ、別に、下心なんか
ないょ!」

実際のところ、スケベな気持ちは まるで無かったんだから。マドンナの
歌を、一緒に聞きたかっただけなんだから。
“crazy for you”
特に、この歌を。

y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y
夜も更けて、窓の外は 漆黒の闇になっていた。どうやら、月も出ていない。
明日は、雨になるのかもしれない・・。

今思うと、tomkoが呼び寄せたのかもしれない。

「もう、やす(寝)もうかぁ・・。」
「そうだね。明日は、町を案内するょ。杜の都ほどには 見る所はないけど、
歌謡曲になった繁華街にでも 行こうょ。」

が、が、・・・ガーン!
布団が、一枚だけ・・しか、ないぃ。

tomkoは、
「いいょ、一緒でも・・」と、言う。
その言葉・・・嬉しくもあり、恐くもあり・・。

y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y
背中を向けて、狸寝入りの僕。まるで勇気のない僕。

“情けない・・・”
そう思いつつも、体が強張って まるで金縛りにあったみたい。

「ねぇ・・抱いて・・」
暗闇の中で、響く声。

言わせちゃいけない 言葉だったのに・・。
男なら、女性の口から発せさせては いけない言葉なのに・・。

無言の僕の背中に、tomkoの胸の膨らみが・・・。

初体験の二人・・・、結局 うまくいかなかった。
いや、僕が 情けない。

キスをして・・胸を触って・・もぞもぞとしている内に・・・。

y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y
翌朝目覚めた時、
tomkoの姿は・・・なかった。
テーブルの上に残されていた、走り書き。

二十四歳までは、結婚しないで!
私より先に、結婚しないで!!

たゞ、それだけ・・・

y y y y y y y y y y y y y y y y y y y y
wail 告 白