たいどう編

太陽はね、赤くなんかないんです。
太陽はね、白いものなんですょ。
見上げてごらんなさい。
眩しいでしょうが、
じっと見つめてごらんなさい。
私の言ってることが本当だ、と
きっと気が付く筈ですから。

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〜太陽が 白い!〜

太陽は 正天にあり。
空は ぬける程に青い。
真っ白い画用紙に、真っ青な青を塗りたくりたい。
もしもそこに、白い雲が浮かんでいたら
僕の息で、吹き飛ばしてやる。


yoshiko
読み方によっては、kakoとも、読める。
懐かしいょ、まったく。中学三年生時、机が隣り合った。

まったくの、偶然。
初めて立ち寄った喫茶店に、yoshikoは居た。
ピンクのフレームのメガネをかけた、yoshikoが居た。
同性と明るく談笑している、yoshikoが居た。

「あらぁ、久しぶりぃ!元気してるぅ?」
やゃハスキーな艶のある声が、bokuにかけられた。
「えっ?!あ、あぁ・・・」
口ごもってしまった、boku。
あの頃、君に気が有ったbokuだってこと、yoshikoは
知っているだろうか?


「真面目ネ。」
それを君に言われると、bokuは
うなだれてしまう。

yoshiko
君は真面目じゃない、と言うのかい?
まるでそう、言いたげだ。
“住む世界が、違うわ!”
まるでそう、言いたげだ。

そう!
君は、小なりと言えど
社長令嬢だ。
名門女子大生だ。

bokuときたら・・・
しがない町工場の、工員さんだ・・
yoshiko
君は、一体 なにもの?

「女性よ」と、答える?
それとも、じっと考える?

大げさでなく、この世でたった一人の
bokuにコンプレックスを抱かせる、
女性 ━ yoshiko。
bokuをヒプノタイズする、
女性 ━ yoshiko。

「真面目ネ。」
君の何気ないだろう言葉にさえ
bokuは、ドキリ!とする。


枠から 何とか脱け出そうとしているみたい。
yoshikoの、boku評。
あなたを見ている もう一人のあなたが居るわ。
yoshikoの、boku評。
大ざっぱな のんびりした女性がいいわね。
yoshikoの、boku評。

女性の浮気は、生理的に許されないことだと言う。
男の精液の幾分かは、
女性の血管に入り血液に混じると言う。
万が一にも、胎児がお腹に居たら大変だ、と。

別れ際、yoshikoが、言った。
「挙式前に会えて、ホントに良かったわ。」

何を、このbokuに言いたかったのだろうか?


シトシトと降り続けた 雨
まったく イヤミだ。
どうせ降るなら ザーッと
降ればいいのに。

ギーコ ギーコ と
ワイパーがうるさいぃぃ!





€ € € € € € € € € € € € € € € € € € €

ことばと 行動と
そのふたつにより 瞬間的に
真心が伝わり 愛が生まれる

そこに時間が加わり 生活となり
愛がつづく
そして 心の触れ合いが 
はじまる


シャチョー
いいんですか!こののままで・・
いいんですか!下請けメーカーで甘んじて・・

M工業のおかげで 順調に伸びてきましたょ、今までは。
新製品の開発にしても、M工業に おんぶに抱っこじゃ
ないですか!

資金力のなさを嘆く シャチョー。
メーカーなんてこと、おこごましくて、世間に言えませんょ。
M工業にとって、単なる加工業者に すぎませんょ。

信用力不足を嘆く シャチョー。
これじゃ、だめですょ。目指しましょうょ、みんなで。
Produce=industryを 目指しましょう。
Plannerとして M工業にとって
欠くべからざる会社に なりましょう。


部屋中に ヌードピンナップを貼りに張った。
君が見たら、何て言うだろうか?
「若いわねぇ!」
笑い飛ばされそうだ。

タバコ・・・その煙り・・・
紫煙・・・美しい言葉・・・
白?・・グレー?・・
光りによって 色が変わる・・
雨にも 似たもの

酔わせてくれる
肺に吸い込む
ガツーン!と 脳がマヒ
ぼやける 景色
体から力が抜けて・・
昇天!
君と会っている時は 信じられるのに
君と別れると 風が吹き込んでくる

初めての 今まで知らなかった心
君だけから与えられる この心

夕べは感じなかったのに
今夜は すごく 淋しい・・・
会いたい 会いたい 又 会いたい

溢れる涙が 海に流れ込んで・・
           good−night!


君の瞳 とてもきれいだ
心の中で つぶやいた。
でも、君には聞こえないだろう。

プラネタリウムの中で、
星座を見ずに 君を見てたboku。
キラキラと輝いてて まるで
恋してる瞳だったょ。

信じて いいのかい?
bokuに 恋してるって。
信じて いいのかい?
bokuだけの為に 輝いてるって。

chiaki




いよいよ、テストだね?頑張れょ!
もっとも、君の鼻筋=段つき鼻の人は秀才型だって
ことだから、心配はないと思うけれどね。
bokuとの交際で、テストの結果が悪かったら 
悲しいジャン!

違ってないって!ホントのことだから。
週刊誌に載ってたモン!

知ってるょ、boku。
お父さんに 反対されてるんだろ?二人のこと・・。
門限も厳しくなったんだろ?
bokuのせいだね、部活を辞めさせられたのも。

“息がつまるわ!”
憤慨してる時の君、鼻に小じわができるんだょ。
知ってた?
bokuは、なんでも知ってる。
だって、ずっと 君ばかりを見てるから。


天地万物の父なる神よ
全ての美を極められたるヴィーナスよ
この私をお許しください
反逆の心などは みじんも持たない
この私なのに なぜか
全ての美の極致であらせられるヴィーナスよ
あなたが 色あせて見えるのです

あれ程までに光り輝き荘厳であるべき日の出
強い光を与え給うた太陽の消え行かれる夕暮れ
これから訪れる暗い闇にも恐れを抱くことなく
競い咲く花 強く伸びる雑草 逞しく立つ木々
それら全てが 色あせて見えるのです

天地万物の父なる神よ
全ての美を超越せられたるヴィーナスよ
この私をお許しください
あなた方のお造りになったこの私なのに
何故かしら、道行く人々に
昨日までの愛を忘れ果ててしまい
今では 虚ろなる目でしか見ることが
できないのです

どんな女性に対しても
その比較こそ出来はすれ、決して
美しいとは言えない、いえ感じられないのです
かの“モナリザの微笑み”にさえ
その暖かさを感じることはなく
かの“最後の晩餐”にさえ
その暖かき御心を感じられないのです

しかし 
天地万物の父なる神よ
全ての美を
われたヴィーナスよ
あなた方は この私をきっと
お許しくださることでしょう
自然・音楽・そして人々・・を
色あせて感じさせたものが何であるか
あなた方は ご存知の筈だから

私はあの女人に 私のすべてを
奪い取られてしまった・・
燃え滾る 愛の炎
渦巻く 美への賛辞
溢れる生命ちの 言葉
全てがあの女人に 動いてしまう

天地万物の父なる神よ
この罪深き私めを お許しください
                                   by postman



ごめん!
めんごぉ!
そして、もう一回 ごめ〜ん!
なんとも弁解のしようがない。
デートの約束をしておきながら
もう三十分も、待たせてる。

一生懸命 言い訳を考えてたら
後ろから斬りつけられた。
「ロン!その三萬、ローン!」
バッチリ 聞かれてしまった。

駆けつけるや、今にも平手打ちを
喰らわさんばかりの形相。
両手をこすり合わせて、必死に
拝み倒すしかない。

見る見る目から溢れ出す 大粒の
涙、涙、涙・・・
優しく、やさしく、背中をさすりながら
いつの間にか 腕の中にすっぽりと。

chiaki!
わかってくれょ、男の付き合いってやつを。
義理と人情を秤にかけたら・・
義理が重たい こともある・・って。

怒り顔、そして、泣き顔
ほのかな色気なんぞを 感じたりして・・

ボンヤリとした頭をスッキリさせようと
コーヒーを喉に流し込んだ後の
お腹にジンと染みわたる 暖かいものを
感じちゃったョ〜ン。

bokuちゃん、すっごく不幸です、今。
どうして?って・・

花壇に咲き誇る
薔薇の花にも、白百合の花にも
競い咲く紫陽花の花にも
きっと、目もくれないと 思う。

だってさ、だってさ、
ククククク・・・



難しいことはわからないけれど、どうして中国人は
こんなにも日本人を敵視するんだろう。
コメンテーターなる人たちが、色々と解説してくれ
るけど、そうなんだろうか・・・。

話は変わるけれど、親父たちが以前に話してた。

「全学連にしても、ニ三年経って一旦学生から社会
人というレッテルを貼られると、いわゆる善良な社
会人になったな。」

「いやいや、ニ三年どころか、就職活動に入った途
端、大変身!だ。」

まったく関係のない話題なのに、ふと思い出した。


いよいよかなぁ、木枯らしの吹く季節に入るのかなぁ。
最近、よく喧嘩をするようになった。
chiaki、最近よく我を張るようになった。どうでも良さそ
うなことにまで、我を張るんだ。まぁ、こつちにしても譲っ
てもいいんだけど、男の沽券にかかわるし・・。

今まで無理してたのかなぁ、合わせてくれてたのかな?
てっきり、SF映画が好きだとばかり思ってたら、嫌がっ
てばかりいる。

「たまには、ラブロマンスにぃ!」
「そんなかったるいのは、イヤだょ。」
「じゃ、別々に観ましょ。終わったら、マックにね。」
「いいょ、いいょ、いいですょ。そうしましょうか。」

とうとう、この間、別々の映画を観る羽目に。あんなつも
りじゃなかったのに。


寒い夜が終わり、輝く真っ白な銀世界。
昇り来る太陽でさえ恥じらいを感じるほどの銀世界。
重い雪を押しのけて、春の訪れを知らせる雪割草一輪。

今朝の天気の、なんと晴れ晴れとしていることか。
昨日までの、激しいザーザー降りの雨。

女ごころ・・ホント、難しいもんです。
“あの娘は、まだ子どもなのサ。”
そう言ってしまえば、みもふたもない。

卒業式。
そうだね、もうすぐだね。そして、僕たちの卒業式。
だってそうだろう?君は、K市の大学に行ってしまうじゃ
ないか。
「地元の学校に行くつもりょ。」
そんな約束、信じてた訳じゃないけど、期待はしてた。

お父さんだろ?お父さんの、強い意向で、K市の大学な
んだろ?

Ü Ü Ü Ü Ü Ü Ü Ü Ü Ü Ü Ü Ü Ü Ü Ü Ü Ü Ü Ü Ü Ü Ü Ü Ü Ü


連絡が途絶えて、もう三ヶ月を数える。
携帯電話は、解約されている。
どうやら、フラレたらしい。
予感はあったけれど、淡い期待があった。


そうだょな、所詮、高卒だ。

女子大なんだけど、名門校だもん。
合コンなんか、毎夜のことだろうサ。
イケメンばかりが集まる、合コンだろうし・・

一所懸命、金貯めたの、何のためだょ。
食費削って、
一日一本のコーヒーを、二日に一本にして
ビン貯金は、何のためだょ!

告 白 後 編