ったね!

住所の書き忘れなんて、するわけがないじゃないか!
それに、midoriさんのお母さんも、誉めてくれたって言うし。

「どんなひとなの? お母さんも、会ってみたいわ」

ひっひひ!
こらっ! 何て下品な笑い方をするんだ。
へへ……、春ですねえ、春ですよお。お外も春だし、こっちも春だあ!
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     い               花             と             涸     
     つ       は   君   も       は     た     冷   は   沢    ┐
     の       る   を   散       て     て     た 草 る と 岳   ふ 
   あ 日       か   た   り       し   山 の     き 木 か た の   る 
   る か       な   ず   か       な   か 緑     朝 の に て 山   さ 
   こ 行   そ 清 る や ね 風 う     歩 き 君 い は   し 霧 茂 続 に 深   と 
   う き   し ら 山 さ て に 山     こ 山 の の 今   ゃ の ひ く 立 く   ・ 
 あ ・ つ   て か 道 し 来 ゆ 道     う 道 ふ 道 映   く 中 恵 四 ち     ・ 
 る ・ く     な の く た れ の     ・ を る は え   な に み 方 て     ・ 
 こ 君 こ   君 小 そ 小 我 る       ・ ひ さ   て   げ   に の 見    └  
 う の と   の 川 の 鳥 を は       君 と と       香   あ 峰 わ       
 ・ ふ を   ふ が は は   山       の り へ       る   ふ   た       
 ・ る 夢   る あ て 招   つ       ふ で つ       な   れ   せ       
 ひ さ に   さ り に く   つ       る   づ       り       ば       
 と と み   と     な   じ       さ   く       ・               
 り へ て   が     り           と   な       ・               
 で       あ                 へ   り       ・               
         る                                             
                                                      
来たよ、来たよぉぉぉ! ビンビン、だぞぉぉぉ!

それにしても、なんて素敵なんだろう。
midoriさん、そのものじゃないかあ! すごく大人の詩を書くんだあ。

それに比べて、ぼくの詩ときたら…
まるで、…子どもだ…

幾つなんだろう? midoriさんて。
タメ年だとばかり、思ってたけど。
お姉さんなんだろうか。ぼくのこと、子どもなのね って、思ってないか?

こうなれば、詩は諦めた。小説で勝負! だ。

おいおい、なにを言い出すんだあ? 勝負してどうなるんだ。
midoriさんと、喧嘩してるつもりなのか?
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 かなきゃ、良かった。

とうていぼくが太刀打ちできることじゃ…
でも、こんなに打ちのめされるとは、思いもしなかった。
そうだよな、そうなんだよ。
あんなに素敵な女性だモン! 恋人がいるのって当たり前じゃないか! 
ひとりで浮かれたりして、まったくどうかしてるぜ。

でも、驚いた。全盲の老人が、まさかあの会合に顔を出されるなんて。
読み上げられる作品を、じっと、ただ黙ってじっと…。
うんうん、と頷かれるだけの、顔をほころばせるだけの、老人。
偶然にもとなりの席にすわったぼくは、すごい感銘を受けた。

━日本国にですね、他の先進国とは違った問題が起きたことを知っていますか? 
若い人たちには、もう死語になってますかねえ?
 「コウガイ=公害」 と言うのですが。
そりゃあねえ、ひどいもんでしたよ。
いまでも、健康被害に苦しんでいらっしゃる方が、たっくさんおみえになりますから。
 ところがですね、外国では少ないんですねえ。
恐らくその理由のひとつは、国同志が隣り合っていることでしょうねえ。
A国は工業国、でもB国は農業国、と言ったぐあいに、特性の違う国々が隣り合っている。
だから、設備面等で、お互いに迷惑をかけないよう配慮しあったのでしょう。
 ところが我が日本国は、幸か不幸か四方を海に囲まれています。
だれに遠慮することなく、好き勝手ができたわけですねえ。
こういったことが、隣国に対して、諸々の事柄について配慮に欠ける事が多々ある要因のひとつでしょう。
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 星の輝きが霧に閉ざされ 時の流れも止まった中
ぼくは君と歩いている
それだけで幸せなぼく けれど君は不満たらたら…

手をつないで!
抱きしめて!
キスして!

様々に君はせがんでくる

触れ合うものは心だけでいい
肌の触れ合いが永遠を約束してくれるわけじゃない

君にガラスのドレスを着せたい
ガラスの帽子に ガラスの靴も…
弱い月明かりでも きっと七色に輝くだろう

そんなの イヤ!
靴ズレしちゃう!

どうして君は 夢に酔えないの?
どうして桃源に 入ってくれないの?

 
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midoriさん……
他の人同様 笑ってた…
やっぱり、子供っぽいんだ…

だけど、あの失礼な男性だけは、許せない!
「欲求不満の詩、だね。ガラスのドレスかあ、すごい発想だあ!」
寄りによって、midoriさんの恋人だとは…

「いいんですよ、いいんです。
人それぞれに感性は違います。
あなたの感性が、彼には理解ができないのです。
あなたはまだ若い!  
これからたくさんのことを体験して、たくさんの知識を得るんです。
そしてあなたの感性が、少しずつ研ぎ澄まされていくんです。
とにかく書きなさい。
恥ずかしがることはありません。未熟なのは当たり前です。
いまはね、とにかく感性を育てるときなんですから」

老人のことばに、ぼくは思わず涙しそうになった。
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急に座が静まり返った。
ひとりの女性が立ち上がり、ぼそぼそと語り始めた。
いやじ始めたと言うべきか・・
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クスリを5錠口に含み、水をひと口流し込む。
さらに5錠、また5錠、そして5錠、一気に水とともに飲み込む。

手首に充てられたナイフがすべる。
血管から流れ出る血! ドクドク…、と耳に大きく響く。

台所のガス栓が緩められる。
シューッ! という噴出し音のなか、ふたりの会話がはじまる。

 “ほらっ、血がこんなに流れて、キレイい!”
 “シューッだってさ。ピュッピュッって、なんないの?”
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¡ 貴子女史ぃ、相変わらずだねえ
§ 少しは手加減して欲しいねぇ、実際のところ
€  マジで、ビビるよね
µ  この二人ってえ、ホントに死にたいのかな? って、感じだ
æ そうだね。死への恐怖心がさあ、感じられるんだよね。会話にイィ
Ø 死を美化してるう、きれいィ なんて。
ø ホントは、醜悪なんだよ。きれいな自殺なんて、ないんだから。
Ç 生への執着心そのものだ、ピュッピュッ、なんて。

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形あるものは こわれる
         こわれるべくして 壊れる

形あるものは すべて 
         例外なく すべて そう全て

         壊れるんだョな 全て・・・・・
 
の感情には、形状というものはない。と同時に、複雑な形がある。

愛と憎悪━相反する感情。がともすれば、同じ形を見せる。
り、の中の甘え  わりの中の軽蔑

友情をも裏切る愛、世間を敵にまわす愛
幸せをいる権利はなんぴとにも無く、幸せをむ権利は誰にもある。

強い人がいる・・・もう一人 弱い人がいる・・・

形あるものは壊れ、形無きものはみ合う。

罵りの中に甘えがあり 労わりの中に軽蔑がある
             罵りの中に甘えがあり 労わりの中に軽蔑がある 
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何一つ不満のない生活━
愛する妻がいて、愛する子供がいて、
          絵に描いたような幸せな生活

ベビーシッターとして現れた、娘
妻との生活をエンジョイする為の、娘、の筈が・・

男は、同時に複数の女性を愛せるものらしい
女は、・・・どうなんだ・・・?

答えがかえってきた 
めるわ!」

                     おぉ、恐ぁ!
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midoriさん・・・
ごめん!
と言っても、あなたは まるで知らないことだけれど・・
あなたの預かり知らぬところで、勝手に恋をし、勝手に失恋!
ハハハ…まるで、ピエロだよ。

ザラザラ……
ジャリジャリ…・

心臓から送り出される血液、そんな音が聞こえる
……気がする
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ときとして
自身が 大好きになる
                   ときとして
                   自身に 反吐が出る
トキとして
充足感に 
                   トキとして
                   虚無感に 襲われる
時として
優越感を 覚え
                   時として
                   劣等感に まれる

そんな相反する思いが 交互に訪れる
━ 情緒不安定
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