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                  (運動会でのこと)                    T・U さん
 
10月10日、小学校校下の市民運動会でした。
薄曇りで、まずまずの運動会日和でした。
事件(?)は、子供会別対抗リレー(小学校高学年・男女混合)で起きたのです。
5チームになりました
わたしの娘(6年生)は、第一ランナーで走りました。
わたし似の足の速い子です。当然のごとく、1位で、バトンを渡しました。

ややフライング気味でしたが(うふふふ…)。
その後も、順調に走り、1位をキープしています。
いよいよ、アンカーです。
30mほど、2位を離していましたので、おとなりの奥さんと「作戦通りですねね」と、喜んでいました

というのも、6年生の男の子が(太り気味なんです)。
とても足が遅く、ドタドタと走る子なんです。
2位につけているチームの男の子は、小学校一の足の速い子なんです。
よ程に引き離していないと危ないんです。

100mですから、「勝った、勝った!」と、大騒ぎです。
100mで、30mの差です。そう思いますよ、誰だって。
ところが、どんどん追いつかれるんです。
皆さん、声を枯らしての大声援! 突如、「あーああ!!」と、ため息。

そうなんです、ゴール! 半歩、半歩です、負けました。
…………。
しょげかえる男の子。空を見つめる親さんたち、うつむくその子の親さん。
沈黙の時間です。…… そのとき、わが娘の声。
「◯◯君の目立ちがり屋! わたしが目立っていたのにー、くやしーい!」
どっと、大笑いです。その子も頭をかいて、「ごめーん」。

一気に重苦しい空気が、吹っ飛びました。
あとでたずねたら、ケロッとして言うんです。
「だって、ああでも言わないと、◯◯君、泣いちゃうよ」
おませな6年生の娘です。                         
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                     何処へ?)                  K・U さん
日曜日の、お昼ご飯を食べているときです。
我が家では、いつも NHK の「素人のど自慢」を聞きながらの食事です。
中二の息子と小五の娘と三人での食事中、ゲスト歌手の方が、面白おかしく寸評をしていました。

急に、息子が「よしいくぞー!」と叫びました。
すかさず、小五の娘が、「どこにー?」と応じました。
一瞬の静寂のあと、大笑いです。
娘は、キョトンとしています。

「おまえなー」と、息子。
そうなんです、ゲスト歌手は、吉 幾三さんだったんです。
娘は、知らなかったんですね。
夜、主人にそのことを話していましたら、娘が涙をためて怒るんです。

「お父さんに言っちゃだめ!」
お父さんが大好きな、小五の娘のちょっとしたエピソードでした。